「正しい犬の抱き方とゆっても全てが正しいとは限らないと私は思っています。犬種やそのワンちゃんの性格などに合わせて、一番落ち着く抱き方を探してあげてください。」
以前に書いた記事の一文です。これは変わりなく今でもそう思います。
2014年に書いた正しい犬の抱き方は年間通してとても読まれている記事です。
「正しい犬の抱き方【犬のしつけ・犬の育て方 vol.2】」は1日に70人ほど、月にだと2,000人ほど、年間だと25,000人ほどの人が読んでいます。
「抱き方なんて分からないことなんてないだろう。。」って思う方もいるかもしれませんが、今までに犬を飼っていなくて初めて飼う方や、犬種が違えば今までの抱き方に違和感を感じる方、怪我した、病気した、落とした、こんな場面になった時に以外にも抱き方が分からなく困るのです。
分からない人からしたら「分からない事が分からない」それが普通です。なので、いろんなことを想定したり、実体験など踏まえてお話ししていきます。
目次
我家でイタグレBuono!を抱く時とは
- 抱く必要性がある時に抱く 95%
- 私が甘やかす 5%
では、必要性がある時とはどんな時?
- 車の乗り降り
- 自宅の階段の登り降り(自由にさせてないので)
- 外で危ない、危険な場所を歩く際(ガラスが落ちてる、道が暑くなり過ぎているなど)
- 野良犬や放し飼いの犬が近づいてきて吠えて噛み付いてこようとした時
- 病院などで診察台に乗せる時
用途に寄って抱き上げ方、抱き方が違います。同時に愛犬の興奮状態でも違います。
大切なことを項目でまとめると
- 抱き上げるまでの事
- 抱き方よりまず抱き上げ方
- 抱き上げた後、落ち着くまで
- 落ち着いていた状態から急に暴れだすかもしれない
- 緊急時
まずはじめは。
抱き上げるまでの事
「抱きかかえようとすると逃げまわる」経験ありますか?
訳もわからないパピーの頃は、飼い主さんが手を広げ抱こうとすると、逃げまわり捕まえることさえも困難です。完全に遊んでもらっていると思っているか、抱かれた後に嫌な思い出が焼き付いてしまっているかですね。(例えば、抱きかかえられて病院で注射して怖かった痛かった、お風呂に入った水が怖かった、ペットホテルに預けられ寂しい思いをしたなどなど。。。)
初めて犬を飼った方はこんな時どうすればいいか分からなくて困ってしまう方も多いようです。我家のBuono!も抱きかかえるまでにホント時間のかかる犬でした。Buono!は遊んでると思って走り回り捕まえることがなかなかできませんでした。
こんな時の対処方法
- おやつやフード 愛犬の好きなもので、近くに来るようにしたり、興奮を少し収まらせます。そして近づいてきたら「褒める」そっと抱きかかえる。
- 「ハウス」を覚えた犬はハウスさせる 逃げ回れないスペースに落ち着かせて、「褒める」そっと抱きかかえる。
- 無視をする 逃げまわっていたり、吠えたりしていても「関心を示してもらえない」と覚えさせて落ち着かせて、近寄らせる。近づいてきたら、「褒める」そっと抱きかかえる。
- しゃがむ、おしりを床に付けて前屈みでなく、仰け反り手を優しく広げる、寝転ぶ。
ついつい立った状態で手お広げ「おいで、おいで」と追いかけてしまいがちになります。犬からしたら人間は大きいですから、追いかけると逃げますよね。また愛犬がかわいいからニコニコ笑いながら声かけたりすると、完全に追いかけごっこしてると楽しくなり遊びになってしまいます。
怖いと思う、遊んでると思う、どちらにしても興奮させない為にもしゃがんで「おいで」など一言だけ発して、来るのを待ちます。ダメならおしりを床に付けて前屈みでなく、仰け反る、また一言「おいで」そして待つ。室内ならば、寝転びまた一言「おいで」そして待つ。愛犬が近づいてきたら、「褒める」そっと抱きかかえる。
我家は「おしりを床に付けて前屈みでなく、仰け反る、また一言「おいで」そして待つ。」を実践してから逃げ回らなくなりました。犬は追いかけると逃げるのが本能。できるだけ、犬から近づいてこさせるよにしてみましょう。いろいろ試して一番愛犬にあった方法見つけて下さい!
抱き方よりまず抱き上げ方
人はしっかり屈むか、安定した大勢で犬を抱き上げること!中途半端な体勢から持ち上げると犬にも人間にも負担がかかります。バランスを崩し転倒しかねません。そして犬は「痛い」「怖い」と感じたら、抱っこされることが苦手になります。
- 腕の付け根だけで持ち上げる/犬を立たせた状態から持ち上げる 「犬には鎖骨がない」で話したように腕の付け根に負担が集中します。脱臼したり、痛がり暴れて落とす危険も!!腰にもすごい負担がかかります。(特にダックスフンドなど)
犬には鎖骨がない!そこから見えてくる今の時代にあった犬との暮らし方【犬の飼い主が知ってそうで、知らない大切なこと vol.1】
- 犬も人も不安定な状態から片手で抱き上げる 犬も怖がる。暴れる。抱く前に落とす。人がバランス崩して犬を落としてしまう事って以外に多い様です。
抱き上げた後、落ち着くまで
地面に脚が着いていないことは不安に感じるものです。興味があるものを目の前にして、抱き上げられると「手を離せ〜」「飛び降りたい」と、もがいたり、暴れたりし兼ねません。
- 首輪をしてれば首輪を掴む
- 服を着せていたら身体の一部と服を一緒に掴んでおく。
- 首輪も服も着ていなければ、私は腕から飛び出さないように愛犬の身体を自分の胸にしっかり押し当てて左手で胴体固定、右手で外から回し込んで飛び出そうとする力を抑えるように前脚の両腕、胸を手のひらを大きく開いて支えます。
犬が落ち着くまでは気を抜かないことです。
落ち着いていた状態から急に暴れだすかもしれない
基本暴れにくい抱き方をしておくことが大事!犬の蹴る力は強いから、踏み台にできるような抱き方は、しない事!!
「シチュエーション別の正しい抱き方」でも説明してます。
【抱き上げた後、落ち着くまで】にも書いたように常に、身体を安定させてる手と、補助的な手を添えておくべきです。我家は、常に脚はブランとさせて踏み台なくしてジャンプ防止、胴体はしっかり安定させて、補助的に服と腕、胸を手で支えています。
緊急時
- 怪我した時 シチュエーション別の正しい抱き方でも説明してます。怪我した時などは犬も興奮状態ですので噛み付こうとすこともあります。でも抱きかかえて病院に連れて行かなきゃいけない時はどうしらいいのか。
「[応急処置と対処法のお話]ケガをした時の保護の仕方・運び方」こちらに詳しく書いていますね!!
自分自身を落ち着かせ、冷静な対処ができるような状態にしましょう。そして少しずつ近づいて、動物の全身を目で確認しましょう。もし自分が飼っているペットや知っているペットだったらなるべく低く落ち着いたトーンで、やさしく名前を呼びながら近づくとペットも安心するでしょう。「警戒心を持って」「落ち着いて」「やさしく声をかけながら」「少しずつ」これがケガをした動物への近づき方のポイントです。
引用元:「[応急処置と対処法のお話]ケガをした時の保護の仕方・運び方」
なるほど、ご最も!怪我した時は犬もパニック、飼い主もパニックになるものです。我家のBuono!が骨折した時は、私が動揺してしまいました。骨折から時間が経っていたからかBuono!の方が落ち着いていたぐらいです。冷静に状況を見ないと、怪我を悪化させてしまう恐れがありますから冷静に。この時は、優しく身体をタオルで包み折れた脚を動かさないように(できるだけその状態のままの大勢)そして少しの振動でもキュンって鳴くので、車もゆっくり走らせて、病院へ行きました。
落ち着いた対処が一番大切だと改めて思います。
噛みつく恐れがある時、噛み付こうとしている犬の時
口輪ができない場合は首の周りを強すぎない程度にタオルで巻いて振り向くことを防いだり、エリザベスカラーを使用してもいいでしょう。そして厚いタオルや毛布で包みこみ押さえますが、強く押えすぎず、かといって暴れることの出来ないくらいの力加減で行うようにしましょう。
引用元:「[応急処置と対処法のお話]ケガをした時の保護の仕方・運び方」
噛みつかれる恐れがあるときはどうするのかなと。。。実際にそのシチュエーションになっていないので分からなかったですが、このタオルを使う方法は身近にあるものなので人も怪我せず、犬もコントロールできそうですね!!
放し飼いの犬、野良犬が愛犬に向かってきたら
走って逃げたら余計に追いかけてきます。奇声を上げてはダメ興奮します。逃げきれる場所があるなら逃げましょう。向かって来る犬に逆に追いかけると逃げるかもしれませんが、その犬の心はわからないのでやめておきましょう。
ではどうしましょう!?
実体験ですが淡路島に越して来てから、野良犬、放し飼いの犬によく遭遇します。野良犬が静かに近寄ってきたのなら、愛犬をそっと抱き上げ、無視をすれば何もしてこなかったです。私の心臓はバクバクしていましたが、愛犬が興奮して野良犬を興奮させないように、Buono!をしっかり抱いて、落ち着かせる様に首まわりをグニュグニュマッサージのようにしながらゆっくり歩きました。
落ち着かせポイントは日頃から愛犬に接して知っておくと良いと思います。
以前すごい勢いで、放し飼いの飼い犬がBuono!に向かって吠えながら噛みつく勢いで走ってきました。突然の事で距離も短く、あっと言う間に私の足元まで来ていました、とっさにリードを引っ張り上げて抱き上げ、落とさないように服を鷲掴みにしてました。引っ張り上げるとは、一瞬宙ぶらりんですよね。でも噛まれるより一瞬、ほんの数秒宙ぶらりんぐらいは耐えてくれます。首輪とリードはしっかりしたものにしていてよかったと思います。
首の長い犬のイタグレに負担がかかりにくい前が幅広でリード側が細くなったタイプなんです。支える面積もあり安定感あり痛くなく引き上げれたのではないかと思います。
このように、リードや服など着せていたら急な時に抱きかかえやすいと感じた出来事でした。
他人に「抱っこしていいですか?!」と言われた時
ここまでは、ご自身で抱く事について書きましたが、他人に「抱っこしていいですか?!」と言われた時、困る方も多い様です。
普段、飼い主さんに抱っこされ慣れている愛犬でも、初めて会う方には警戒して、普段起こりえない行動にでるかもしれません。「全然大丈夫ですよ!」と言える方は良いのですが、その場合は、落とされたり、その方を噛んでしまっても、責任は全て飼い主さんにあることを分かっておいたほうがいいですよ。
落とされたりして、人のせいにしてしまうぐらいなら、お断りするべきです。何かあってからでは、お互い嬉しくない事ですから。断る言葉が見つからないと悩まれる方もいるみたいですが、はっきりと「抱っこが苦手で暴れるからごめんなさい。」とお断りすればいいと思います。
初めて会う小さい子供など、理解できずそれでも抱きたいとゆってきた場合は「抱っこが嫌いで暴れて怖くて噛み付いちゃうかもしれないから。抱っこはできないんだよ」それでもダメなら「座ってナデナデにしてくれるかな」などゆって、抱きかかえないようにしたほうが良いかと思います。子供さんを怪我させてしまう場合がありますから。
犬を飼うと必ず日常に「犬を抱く」事があります。
単純な事で、あまり深く考えない事かも知れないけれど、抱っこしていて急に暴れて、バランス崩して犬を落としてしまったという事がとても多いんです。怪我させてからでは、悲しいし、悔しいし、悩むんです。
そうなる前に、頭の片隅に起こり得ることを想定しつつ、慎重にそして「愛犬にあった安心できる抱き方」をしてあげて下さい。