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朝獲れの太刀魚をもらう
朝、よっちゃんのスマホが鳴る。隣に暮らすバアさんからだ。「魚いる〜」「いるいる。雨が降ってるし、貰いにいくよ〜」そして、立派な太刀魚を数匹いただいて帰って来る。捌くのは俺だがPC作業をしているので昼飯の前に捌くことにした。
am11:00。作業が一区切りして太刀魚を捌く。出刃包丁がないので、アウトドア用のナイフで捌く。よっちゃんも工房か上がって来る。ふと一言「ばあちゃん迷惑メールで困ってるから後で見に行ってあげて。」と。そして、捌き終える。
獲れたてなので、シンプルに刺身と塩焼きに。捌きながら、山葵と醤油をつけて味見する。旨い。 塩焼きは鉄鍋で焼く。ふっくらして甘い。よっちゃんも嬉しそう。
迷惑メールの設定に行く
午後からの仕事を終え、バアさんの家に向かう。バアさんのスマホに入ってくる迷惑メールの設定に。でも、バアさんいない。しかたがない。愛犬のイタグレBuono!と海沿いを散歩する。するとバアさんの原チャの音が聞こえてくる。バアさんの原チャの音は独特で、いつもわかる。
海沿いの小さな神社の境内でバアさんの迷惑メール対策の設定をする。「誰からのメールが必要!?」と俺が聞く。「ほとんどLINEだから、メールはこの2人だけ。」俺想う「・・・バアさん凄し。LINE凄し。メールの時代は終わっている。」
簡単な設定で終われるハズだったがここで問題が、設定にはドコモの4桁のパスワードがいる。しかしバアさん覚えていない。こうなると俺は役に立たない。ドコモは、無駄なパスワードが多すぎだ!メールの時代は終わったんだ。
和菓子屋のお母さんに会う
原チャで走り去るバアさん。俺とよっちゃんと、Buono!は海沿いの散歩を続ける。少し行くと和菓子屋がある。「ワンちゃん素敵なお洋服だね!」と和菓子屋のお母さんが言う「こんにちは」とよっちゃんが言う。俺も言う。しばらくこの町のご飯屋さんの話をする。すると和菓子屋のお母さんが言う「旦那さんあまり見かけないね。」
俺が言う「この前の道。ランニングの時走ってるよ。」お母さんが言う「若い人はみんな同じに見えるわ。このワンちゃんは目立つから覚えてる。」俺想う「・・・俺、Buono!の存在力より小さい」と。
今の時代に必要なことは
自然の中で漁が出来ることだ!隣の暮らすバアさんの言葉を思い出す「うちの爺さんは近場の魚は獲らないのよ。油くさいから、船をだして釣ってくるのよ」
俺は防波堤から鯵が釣れただけで喜んでいる。魚屋で新鮮な魚を目利き出来ることより、旨い寿司屋を知っているより、船を出し漁が出来ることは価値がある。そう!今の時代、漁や猟ができ、畑で野菜を作れることに価値がある。パソコンが出来てもそれは普通。今の時代、この町のバアさんでもLINEを使いこなす。
いくら仕事が出来ても稼ぎがあっても、船を出し漁が出来ることは別格だ。俺も酒で二日酔いになるぐらいなら、船酔いにならないとダメだ。
生き物にはそれぞれ価値がある
我家ではBuono! > よっちゃん > 俺 という順番のようだ。Buono!には不思議な魅力があり。よっちゃんには愛がある。俺は迷惑メールの設定も出来なければ、顔も覚えられていない。でも、この順番が心地いい。
今年は太刀魚があまり釣れていないらしい。そんな中でも型の良い太刀魚をもらった。昼からとっても旨い太刀魚定食を味わった。新鮮な太刀魚の刺身はそうそう食べれない。
ありがとう。