夕暮れ時ふと窓の方に目をやると、愛犬イタグレBuono!がカーテンの裏に潜り込み外を眺めている。家の前の道をおばあちゃんか、子供か、犬でも通ったのだろうか。それにしては長い時間眺めている。
何がいたのか気になり外で出てみる。何もいない。自宅の方を振り返ると窓越しにくつろぐBuono!が見える。窓には夕焼けが映り込む。
まさか、夕焼けを眺めているのか。飼い主が外にいるにも関わらず、ずーっと目線を変えずに同じ方向を見ている。その目線の先を追っかけて防波堤にたどり着く。
瀬戸内海に沈む夕陽の光が海と空に広がり穏やかな風景を作り出している。まさかこの風景をみているのか。
再び窓越しのBuono!を見ると手をあげている。まるで夕陽に「バイバイ。また明日。」と言うかのように。